褥創とは
圧力や張力によって皮膚のすぐ下の細かい血管が閉じて、その部分が栄養を与えている皮膚や周辺の組織が死んだ状態を言う。
皮膚が赤くなり、圧を除いても数分後に元に戻らない状態は褥創の始まりである。皮下の組織がまず先に死に(皮下嚢胞一袋ができ水が溜まる)、最後に皮膚が死ぬ(開放創)。
褥創の形成過程
体の姿勢を変える力や意志がなかったり、痛みがなかったりすると同じ姿勢をとり続け、組織は死に元には戻らなくなる。
限界時間は人と場所によってかなり違う。
褥創は、たった1日で作ることができるが、治すには数週間から、数ヶ月かかり、手術で健康な皮膚で覆うことができても、回数には限界がある。
(仏の顔も3度まで)
手術せずに治った場合には、壊死したところは、以前の組織とは違うはん痕という硬く、伸ぴの少ない組織で置き換わリ、傷つきやすいので、再び褥創となる危険性はかなり高くなる。
褥創がよく起こる場所は、覆っている組織が少なく、骨が突き出していて、体重の中心の近くである。
好発部位
男女差、体重と骨格の違い、けい性のある場合と、弛緩性麻痺との違いがある。
長時間同じ姿勢を取り続けやすい場所に起こる。
寝た姿勢(仙骨、大転子)、
座った姿勢(坐骨、尾骨)により決まる。
最も大切なことは、褥創がなぜ起こるかを知り、予防する努力をすることである。
どんなに良い、高価な?ベッドも、クッションも、マットレスもそれだけでは褥創を防げない。
予防法
寝ているときは2時間毎の体位交換
座っているときは15分置きの尻上げ
皮膚の管理
1圧が過度に長時間かかるのを防ぐこと
2皮膚の滴潔さを保つこと
3皮膚を乾燥させておくこと(シャワーのあと)
4皮膚に傷をつけないこと (移乗動作)
5常に皮膚を自分で観察する習慣を付ける
身近な褥創の発生原因
あなたの体重
湿り気 湿気により皮膚が柔らかくなり、破れやすくなる。特に陰部、鼠径部
ぱん創膏、テープ皮膚の剥脱が起こる
きつい衣服 きつい衣服や、縫い目
食事の栄養が不十分であると、皮膚の状態が悪くなる。
ベッドや車椅子の中に置かれた硬いもの
けい性、痙攣 けい性が入って、身体自身が擦れたり、ベッドや器具などに当たる。
尿道カテーテル、チューブによる圧迫
陥入爪、ヒョウ疽などでけい性が強くなることがある
補装具、副子に骨の出たところが当たる
尿袋
火傷 日焼け、給湯管、熱湯、熱いシャワー、熱せられたものに不注意にさわる
薬品 アルコールは皮膚を乾燥させ過ぎることがあるので、背中には良くない。
マッサージ クリーム、石鹸、オイルを塗ることによって血液の循環がよくなるが、強く擦り
過ぎはよくない。
(対策)早期発見、早期治療
●自分で、鏡を使って体を良く見る。自分ではできなければ、人に頼む。
●赤くなった所を発見したら、それ以上圧迫をかけないようにする。見つけたら、マッサージ。
●椅子に座ったままでは圧迫を除けないなら、ベッドで休む。
●傷ができたら、そこに圧迫をかけないようにするため、ベッドで休む。
●再発予防のための器材購入など準備が必要である。
個体の条件 敵を知り、己を知れば百戦危うからず。(男女差や、やせと肥満によりできや
すさには差がある。)
●簡単な体圧測定器で測って、大丈夫か確認する。
●器材によってコストパフォーマンスの違いがある。使われている器材によって安全、許容範
囲内の時間が異なる。かならずしも値段が高いから良い訳ではない。
公費支給や貸与してもらえるものにはあまり良いものがない。
但し、どんなに良い、高価?なベッドもクッションもマットレスもそれだけでは褥瘡を防げない。
油断は禁物である。
●傷が大きくなってきたり、黒くなってきたり、化膿してきたら医師に見せる。
●褥創が治っても、そこは前の健康な皮膚とは違う、はん痕で覆われているので、数分間から
始めて 、徐々に皮膚が伸びるように鍛える必要がある。
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